トンレンとオキシトシン

ずっとトンレンのことを考えているからか、
また、思いついたことがありました。
オキシトシンのことです。

たまたま見ていたサイトで、
オキシトシンという単語が出てきました。
そこにあったのは、
「幸せホルモン」と呼ばれる
 ・セロトニン
 ・オキシトシン
 ・ドーパミン
のことでした。
(以下は、『ココロとカラダに幸せホルモンのご褒美を
 分泌に大事な食事や腸について知ろう
』を参考にしています。)

幸せホルモンにはそれぞれ、「ストレスに負けない」(セロトニン)、
「やる気が出る」(ドーパミン)といった効能がありますが、
中でもオキシトシンは、
 ・幸福感を与え、
 ・社交性を高め
 ・不安や恐怖心を和らげる
このお陰でストレスが軽減し、免疫力も高まるのだとか。

オキシトシンはスキンシップで効果的に分泌されるそうですが、
一番、心に染みたのはオキシトシンは「思いやりホルモン」と呼ばれ
相手を思いやって何かを分け与えたり、
プレゼントしたり、親切にしたり、
助け合ったりすると体内のオキシトシン量が増加する

ということでした。

きっとこれだ〜!
トンレンの修行のとき、
体内では、オキシトシン増えてない???

きっと増加しているに違いないっ!
・・・だから、これが慈悲の修行なんですよ!


チベット人・・・
というか、チベットにトンレンの修行をもたらしたのは
インド・ヴィクラマシラー寺の僧院長だったといわれる
アティシャ(10〜11世紀)とされていて、
彼は師匠のセルリンパからこの行を教わったようですが、
仏教修行者たちは
師から弟子へと伝えられる教えの中で、
どうすれば体と心が変わっていくのか、という
優れた技法を伝え続けてきたのですね。

誰か、医学的に調べてくれないかな?
トンレンの行者の中で
どれくらいオキシトシンが増えているか。


六道の苦しみや悩みを引き受ける(レン)という側面に
ウェイトを置くと、
生理的に無理!」と感じてしまうかもしれないけれど、
(私のことです・・・)
空性から汲めども尽きずに湧いてくる(空性だから)
慈悲の光を胸から
外にプレゼントし続ける(トン)・・・。

チベット語の「トン(gtong)」は
「手放す」「届ける」「送る」だけれど、
同時に「与える」でもあるんです。

チベット人たちが修行し続けていたのは、
世界に思いやり(慈悲)をプレゼントし続ける、ことだったんですね。

幸福感を味わいたいなら、
オキシトシンを増加させると良い。
そのためには、
プレゼントし続け、助け合え、と。

チベット人たちがトンレンに関してよく言うことは、
この修行をし続けたハンセン病の患者たちが
回復し始めた、という話です。
『チベット生と死の書』大迫・三浦 訳、講談社、p. 327
本当に申し訳ないけれど、
さすがにこの話に私は懐疑的でした。
でも、もしも、チベットの行者たち
(行をおこなった患者たち)の体内で
オキシトシン量がぐんぐん増加していたら、
快癒、とは言えないまでも、
感染症や病の進行を大幅に遅らせることはできるほど、
免疫力が高まるのではないか、と。

(ハンセン病を引き起こすライ菌は感染力が弱く、
通常の免疫力を持っていれば体外に排出されたり、
一生、発症しないままでいるとか。
差別を生んだのは、病状によっては、容貌の変化や
肢体が不自由になるなどの障害を残したためです。
参考資料:国立ハンセン病資料館キッズコーナー

感染症の時代にこそ、
慈悲行のトンレンは必要なのだと、
改めて感じた今日でした。

ゲーム制作、鋭意努力中、ですから!

(感謝! アイキャッチは、ramanbansuriによるPixabayからの画像
マニ石に彫られたチベット文字の「オーム・マニ・ぺメ・フーム」 は観音菩薩の真言です。)